【2022年版】10年超所有軽減税率の特例の適用条件や必要書類のまとめ【わかりやすく解説】

「10年超所有軽減税率の特例ってなに?」

「10年超所有軽減税率の特例ってどんなメリットがあるの?」

「自分が10年超所有軽減税率を利用できるか適用条件を教えてほしい」

エキスパートさん

こんにちは! 中野・杉並・練馬を中心に、東京で不動産を営んでいるSKD不動産です。

マイホームを売ったときの5つの特例”の1つである『10年超所有軽減税率』について詳しく解説していきます。

『10年超所有軽減税率』の最大のメリットは、税金を下げる代表的な特例『3,000万円特別控除』と併用できること。

そこで今回は、不動産を売却した際に必ず知っておきたい節税方法を紹介します。

この記事を読んで今回の特例を理解すれば、何百万ものお金を損せずにすみますので、ぜひ活用してみてくださいね。

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目次

事前に知っておきたい譲渡所得と譲渡所得税について

事前に知っておきたい譲渡所得と譲渡所得税について

10年超所有軽減税率の特例を説明するには、先に『譲渡所得』と『譲渡所得税』の概要を理解しておく必要があります

この項目では、かんたんに『譲渡所得』と『譲渡所得税』について説明しますが、ご存知ない方は先に下の記事をご覧ください。

>> 譲渡所得と譲渡所得税(所得税、住民税、復興特別所得税)について解説

すでに譲渡所得と譲渡所得税について理解されている方は、次の項目『10年超所有軽減税率の特例とは、譲渡所得税の税率が下がる特例のこと』まで進んでください。

譲渡所得とは、不動産を売って得た利益のこと

譲渡所得とは、不動産を売って儲けた利益のこと。

エキスパートさん

たとえば3,000万円で買った家が、4,000万円で売れた場合、利益は1,000万になりますよね。この利益1,000万円のことを『譲渡所得』といいます。

譲渡所得の計算方法はこちら。

譲渡収入金額※1 −(取得費※2 + 譲渡費用※3)= 譲渡所得

  • ※1 譲渡収入金額
    譲渡収入金額とは、家を売って得た収入のこと。
  • ※2 取得費
    取得費とは、家を購入したときの金額のこと。
  • ※3 譲渡費用
    譲渡費用とは、家を売ったときにかかった諸経費のこと。

ちなみに、相続などで取得費(家を購入した費用)がわからない場合は、不動産を売ったときの金額の5%を取得費とすることができます。

譲渡所得税について

譲渡所得税とは、不動産を売却して得た譲渡所得にかかる税金のこと。

エキスパートさん

厳密には『譲渡所得税』という名の税金はありません。

譲渡所得にかかる税金は次の3種類です。

  • 所得税
  • 住民税
  • 復興特別所得税

不動産では、上の税金を総称して譲渡所得税』といいます。

譲渡所得税の計算式はこちら

譲渡所得※4 × 税率(不動産の所有期間)※5 = 譲渡所得税

  • ※4 譲渡所得
    不動産を売って儲けた利益のこと
  • ※5 税率
    不動産の所有期間が5年以下か、5年超かによって変わる税率のこと

譲渡所得税を計算する上で、重要になるは『不動産の所有期間』です。

所有期間区分税率
5年以下短期譲渡所得39.63%
5年超長期譲渡所得20.315%

上の表のように、不動産の所有期間で「5年以下」なのか、5年超」なのかで税率が変化します。

ここでいう所有期間とは、不動産を売った年の1月1日時点で判断されます。

たとえば、2016年の7月に家を取得(購入)し、2021年の9月に譲渡(売却)した場合、実質の所有期間は5年2ヶ月で5年を超えています。

しかし税務上の所有期間は5年2ヶ月ではなく、4年4ヶ月と判断されるのです。

なぜなら税務上は、2021年9月時点ではなく、2021年1月1日時点で判断されるからです。

詳細についてはこちらをご覧ください。

>> 税務上の所有期間は不動産を売却した年の1月1日時点で判断される

そしてこの税率を、さらに下げられる特例が今回の『10年超所有軽減税率』なのです。

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10年超所有軽減税率の特例とは、譲渡所得税の税率が下がる特例のこと

10年超所有軽減税率の特例とは、譲渡所得税の税率が下がる特例のこと

10年超所有軽減税率とは、マイホームを売って利益「譲渡所得」がでた場合に、不動産の所有期間が10年を超えていれば、譲渡所得にかかる税率が下がるという特例です。

マイホームを10年以上住んでいる場合、通常は「長期譲渡所得」となり約20%の税率が発生するのですが、10年超所有軽減税率の特例を利用すれば約14%まで節税できます。

10年超所有軽減税率の特例の税率

10年超所有軽減税率の特例を適用した場合の税率は次のとおり。

税金の種類6,000万円以下の部分6,000万円超の部分
所得税10%15%
住民税4%5%
復興特別所得税0.21%0.315%
合計(譲渡所得税)14.21%20.315%

10年超所有軽減税率の特例は6,000万円以下の部分まで14.21%が適用され、6,000万円を超える部分に関して通常通り20.315%となります。

また10年超所有軽減税率は、税金を下げる代表的な特例の一つ3,000万円特別控除』と併用できます

10年超所有軽減税率の特例は『3,000万円特別控除』と併用できる

10年超所有軽減税率の特例は、先ほどお伝えしたとおり『3,000万円特別控除』と併用できるのが最大の特徴です。

3,000万円特別控除とは、不動産を売って利益「譲渡所得」が出た場合、最高3,000万円まで控除される特例のこと。

エキスパートさん

かんたんに言えば、不動産の利益が3,000万以内であれば、税金を支払わくてよくなります!

3,000万円特別控除の計算は次のとおり。

譲渡所得 −3,000万 =適用後の譲渡所得

新人くん

譲渡所得が5,000万円でも、特例を使えば3,000万引いて2,000万円になる。という感じですか?

エキスパートさん

そのとおりです。10年超所有軽減税率と3,000万円特別控除はセットで利用される方が多いいので、ぜひ覚えておきましょう!

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10年超所有軽減税率の特例を利用して譲渡所得税をシミュレーション

10年超所有軽減税率の特例を利用して譲渡所得税をシミュレーション

それでは実際に10年超所有軽減税率の特例を適用して、どのくらい税金が減るかシミュレーションしていきましょう。

3,000万円特別控除も併用しての計算式です。

ケース1 譲渡所得が1,500万円で、所有期間が11年の場合

ケース1 

譲渡所得が1,500万円で、所有期間が11年の場合

ケース1の場合、所有期間が10年以上の「10年超所有軽減税率」の特例が適用されるため、税率が14.21%になります。

  • 譲渡所得は、1,500万円
  • 税率は、10年超所有軽減税率の特例で14.21%

ケース1の計算式はこちら。

1,500万円 −3,000万特別控除 =0円

ケース1の場合、10年超所有軽減税率の特例を使う前に、3,000万円特別控除が適用され譲渡所得が0円になったため、税金が発生しませんでした。

新人くん

こう考えると3,000万円特別控除ってすごくお得な制度ですね。

エキスパートさん

そうなんです。

続いてシミュレーションしていきましょう。

ケース2 譲渡所得が5,000万円で、所有期間が11年の場合

ケース2 

譲渡所得が5,000万円で、所有期間が11年の場合

  • 譲渡所得は、5,000万円
  • 税率は、10年超所有軽減税率の特例で14.21%

ケース2の計算式はこちら。

5,000万円 −3,000万特別控除 =2,000万円

はじめに3,000万円特別控除が適用され、譲渡所得が2,000万円になりました。

譲渡所得の2,000万円に税率をかけていきます。

2,000万円 × 14.21% = 284.2万円

特例が適用され、譲渡所得税は約280万となりました。

新人くん

ちなみに特例が利用されなかった場合の税金はいくらになるんですか?

エキスパートさん

比較しやすいように計算してみましょう。

ケース2 特例を利用しない場合

3,000万円特別控除も、10年超所有軽減税率も利用しない場合の計算式はこちら。

5,000万円 × 20.315% = 1,015.8万円

特例を利用しないと譲渡所得税は約1,000万円です。

新人くん

約700万円も違ってくるんですか!?

エキスパートさん

凄い差ですよね。特例を知らないままだとだいぶ損してしまいます。

引き続き、シミュレーションしていきましょう。

ケース3 譲渡所得が1億2,000万円で、所有期間が11年の場合

ケース3

譲渡所得が1億2,000万円で、所有期間が11年の場合

エキスパートさん

ケース3のポイントはここ!
10年超所有軽減税率の特例は先ほども説明したとおり6,000万円の部分まで適用になり、超えた分は通常の税率に戻ります

  • 譲渡所得は、1億2,000万円
  • 6,000万円以下の部分までの税率は10年超所有軽減税率の特例で14.21%
  • 6,000万円を超える部分はの税率は通常どおり「長期譲渡所得」となり20.315%

ケース3の計算式はこちら。

1億2,000万円 −3,000万特別控除 =9,000万円

3,000万円特別控除が適用され、譲渡所得が9,000万円になりました。

税率の計算式は、6,000万円までの部分と、6,000万円を超えた部分にわかれます。

[6,000万円以下の部分](6,000万円 × 14.21% = 852.6万円) + [6,000万円超の部分](3,000万円 × 20.315% = 609.5万円) = 1,462.1万円

譲渡所得税は1,462.1万円と計算できました。

新人くん

なるほど。6,000万円までの部分ってそういう意味なんですね!

エキスパートさん

そのとおりです。譲渡所得の金額が大きくなっても損しないように適用されますので安心してください。

以上のように、10年超所有軽減税率の特例を利用すれば、税金を大きく抑えることができるので、適用条件を満たしている方はぜひ利用してみてください。

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10年超所有軽減税率の適用条件について

10年超所有軽減税率の適用条件について

それでは、10年超所有軽減税率の適用条件について説明します。

  • 10年超所有軽減税率の適用条件はこちら
  • 日本国内で自分が住んでいる不動産を売ること。
  • 売却した年の1月1日現在でマイホームの土地・建物共に所有期間が10年以上あること
  • 併用できない別の特例を受けていないこと
  • 親子や夫婦など、親族や特別な関係での売買でないこと
  • 売却した年から数えて、前年および前々年にこの特例の適応を受けていないこと

自分が住んでいる不動産であり、建物と土地ともに10年以上のマイホームであることが条件になります。

特例を適用できるか不安なときは、不動産会社に確認してください。

SKD不動産では、10年超所有軽減税率の特例が利用できるかどうかの確認はもちろんのこと、あなたの家の条件にあった適切な節税方法をご案内しますのでご安心ください。

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10年超所有軽減税率の特例の手続き方法

10年超所有軽減税率の特例の手続き方法
新人くん

10年超所有軽減税率の特例の適用を受けるためにはどうすればいいんですか?

10年超所有軽減税率を利用する場合の手続き方法

10年超所有軽減税率の特例を利用するには、家を売った翌年の2月16日〜3月15日までに確定申告をする必要があります。

会社員の方は年末調整を会社側がやってくれるため馴染みのない確定申告ですが、譲渡所得は分離課税と呼ばれ、一般の給与所得とは別に手続きをしなければなりません。

10年超所有軽減税率を利用する場合の必要書類

10年超所有軽減税率を利用する場合の必要書類は次の2つです。

  • 譲渡所得の内訳書(確定申告書付表兼計算明細書)[土地・建物用]
  • 住民票の写し

以上の書類を用意して確定申告をおこないましょう。

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10年超所有軽減税率のまとめ

10年超所有軽減税率のまとめ

10年超所有軽減税率は、3,000万円特別控除と並び、税金を抑えることができる素晴らしい制度です。

エキスパートさん

不動産を売ることに関しては皆さん熱心ですが、売れた後の税金については無頓着な方も多くいらっしゃいます。

売ることも大切ですが、売った後の手続きをするかしないかでお金が何百万円も損してしまうことも。

SKD不動産では、ホームインスペクターの資格をもつスタッフが、あなたのご自宅を確認し、補助制度や税金対策まで含めて無料でコンサルを実施します。

わかりにくい不動産の査定や税金の処理まですべて対応いたしますので、まずはお気軽に相談してください。

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